【2024】今年読んだおすすめ小説・ラノベ8選

どうせ、この夏は終わる

どうせ、この夏は終わる

著:野宮有

人類滅亡の危機が発表されてから二年が経ち、世界はとっくに恐怖することに疲れていた。
誰もが、どうしようもない現実を忘れてダラダラと毎日を過ごしている。そんな、人類最後の夏休み。
夢を投げ出した少年はずっと好きだった幼馴染との距離感がわからず戸惑い、スランプ中の文芸部部長は場末のゲーセンでゾンビをド派手に蹴散らす少女と出会い、やさぐれモード全開の女子高生は謎だらけの転校生を尾行し、重大な秘密を抱える少女は廃墟マニアの恋人との最後のデートに臨み、ひねくれ者の少年は女子高生監督に弱みを握られて人類最後の映画を撮る――。

どうせ終わる世界で繰り広げられる、少年少女のひと夏の物語。

終末モノ。とはいえ青春要素が強いのでそっち方面が好きならオススメです。

響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話

響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話

著:武田綾乃

久美子たちは三年生となり、部長=黄前久美子、副部長=塚本秀一、ドラムメジャー=高坂麗奈の新体制で新たな北宇治高校吹奏楽部が始動した――。

久美子を慕う奏の視点で一年を描いた物語。
大学生になった夏紀、優子、希美、みぞれの旅行を描いた「ドライブ」。
そして、次の代の幹部が決まる「旧・幹部役職会議」と新しい幹部たちの「新・幹部役職会議」。
さらには、ひょんなことから引退メンバーと現役メンバーが一緒に沖縄に行き、演奏をすることになる中編「未来への約束」など。

本編後~卒業までの間の話がメインの短編集。

本編・アニメで描かれなかった期間の話なのでどれも好きだったなぁ、と。

エンタングル:ガール

エンタングル:ガール

著:高島雄哉

映画監督を志す守凪了子(カミナギリヨーコ)は舞浜南高校に進学し、憧れの映研に入部した。
仲間たちとともに、AIを駆使した長編映画を制作し、コンテストに応募するのだ。だが撮影を続けるなかで、あちこちで奇妙な齟齬を体験する。それはこの街自体に隠された〈世界のほころび〉だった。

気鋭のハードSF作家が独自の着想で綴る、本格SFアニメーション『ゼーガペイン』の語られざるエピソード。

アニメ「ゼーガペイン」のスピンオフ作品。アニメとはまた違った話が展開されます。

登場キャラも違うし主人公も守凪だしロボでないし、別物じゃねーか!という。

守凪視点でのあの世界を味わう感じになってるので、アニメが好きだった人向けかなぁ。初見だと色々単語が厳しいかも。

ホロニック:ガール

ホロニック:ガール

著:高島雄哉

本編ネタバレ有(クリックで展開)

9月1日。ついに新学期を迎えた舞浜南高校。
1年生の守凪了子(かみなぎりようこ)は、謎めいた転校生・ツクルナたちとともに演劇の練習をはじめる。
深まりゆく秋の空気のなか、「いつも通り」の学園生活を演じる了子たち。
だが宇宙規模での破滅の危機は、もうすぐそこにまで迫っていて──

傑作SFアニメ『ゼーガペイン』のその後の世界を、独自の着想と圧倒的スケールで描く完全オリジナル長編。

ゼーガペインのその後の話。こっちは今年映画でやった「ゼーガペインSTA」のスピンオフ…という名目だったんですが、
これまた全然別物じゃねーか!!!!!!

なんならエンタングルガール読むの前提じゃないのこれ!?という内容でした。キャラ周り読んどかないと分からんでしょこれ。

SF要素が結構強くて(そもそも世界観的にそうだろという話は置いておいて)、終盤( ゚д゚)ポカーンとしながら読んでた思い出が。

天才少女は重力場で踊る

天才少女は重力場で踊る

著:緒乃ワサビ

卒業単位欲しさに訪れた研究室で俺を迎えたのは、異様に不機嫌な少女だった。
彼女は17歳にして教授だという。もう一人の老教授に宥められ、案内された先にあったのは、未来と交信するリングレーザー通信機。
うっかり未来を観測した俺は、自分と世界の存在を不安定にしてしまう。
助かる方法はただ一つ!

「白昼夢の青写真」とかで有名なライターの人の作品。白昼夢自体どっかでやりたい枠だったので空気的に合うのかどうかというのも気になり購入。

あらすじ的にSFっぽさが強いけど、中身的には青春モノ寄りな印象だったのでそっちのほうが好きな人向けかも。

…白昼夢もいつかやります(早くやれ)

方舟

方舟

著:夕木 春央

9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か?

大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。ーー犯人以外の全員が、そう思った。

タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。

閉鎖空間に閉じ込められて期限が迫るなか発生する殺人事件。脱出するには必ずだれか1人が犠牲にならないといけない、という感じのミステリー。

地下、閉鎖空間、流入する水、というあらすじでEver17とかあの辺思い出して気になってたのと周囲の評判が良かったので購入。

でも結局ほぼ1年くらい積んでて今年ようやく、という感じ。

評判通り面白かったですねぇ。ミステリーも種類は多いけどこういうどんでん返し(?)とか叙述トリックとかそういうタイプの方が好きそうなんだよな。

割と万人に勧められるタイプの作品だし、文庫版も出てるようなので興味ある人は是非是非。

夏を待つぼくらと、宇宙飛行士の白骨死体

夏を待つぼくらと、宇宙飛行士の白骨死体

著:篠谷巧

「僕らの青春は奪われたんだ!」

二◯二三年七月、緊急事態宣言も明け日常を取り戻しつつあった僕らは、受験勉強が本格化する前の思い出づくりとして深夜の旧校舎に忍び込んだ。

好奇心と背徳感に胸を高鳴らせ、物置部屋の古びた扉を開ける。
するとそこには、宇宙服を着た白骨死体が鎮座していた!

果たしてその死体は本物なのか?
なぜ宇宙服を着ているのか?
幼馴染四人は、その死体を“チャーリー”と名付け、高校最後の夏をかけて奇妙な謎の真相に挑む。

青春SFモノ。旧校舎で見つけた白骨死体の謎を解明しようと幼馴染達が奔走する話。

SF要素はあるんだけど、これもどっちかというと青春モノの側面強めです。

個人的に結構お気に入りの一冊。

バスタブで暮らす

バスタブで暮らす

著:四季 大雅

磯原めだかは、人とはちょっと違う感性を持つ女の子。
ちいさく生まれてちいさく育ち、欲望らしい欲望もほとんどない。物欲がない、食欲がない、恋愛に興味がない、将来は何者にもなりたくない。できれば二十歳で死にたい……。

オナラばかりする父、二度のがんを克服した母、いたずら好きでクリエイティブな兄、ゆかいな家族に支えられて、それなりに楽しく暮らしてきたけれど、就職のために実家を離れると、事件は起こった。上司のパワハラに耐えかね、心を病み、たった一ヶ月で実家にとんぼ返りしてしまったのだ。

逃げ込むように、こころ落ち着くバスタブのなかで暮らし始めることに。マットレスを敷き、ぬいぐるみを梱包材みたいに詰め、パソコンや小型冷蔵庫、電気ケトルを持ち込み……。さらには防音設備や冷暖房が完備され、バスルームが快適空間へと変貌を遂げていく。

けれど、磯原家もずっとそのままというわけにはいかなくて……。

今回は別にランキング制とかにはしてないんですが、今年読んだ中で1番を決めろ、と言われたらこれを挙げます。

独特な感性で描かれる表現がとにかく印象に残った作品。過去作の「わたしはあなたの涙になりたい」とか「ミリは猫の瞳の中に住んでいる」も好きなんだけど、総合的に本作が一番かもというくらい。


というわけで今年読んだ中で特に良かった7冊でした。

そして今年読んだ小説の総数は…?

17冊

去年は(再読含めて)49冊読んでて、前ブログではオススメ16選くらい選出してたんですが1/3くらいに減りましたねぇ。

今年は去年以上に読書モチベあんまり高まらなかったのもあってまあ仕方ないかな、と。
気になる本は読んでるんだけど途中でうーん?ってなって止まってるやつとかも多くて…勢いで読み切らないとなんだよな。

あんまり冒険しなくなったこともあって青春モノの比率が年々増加していってる気はしますが、たぶんここはそうそう変わらないんだろうな、と。

来年もたぶんあんまり数は増えなさそうな気がしてますが、読み続けてるシリーズものはちゃんと読んじゃおうと思ってます。青ブタとかその辺ね。

雑記2024,まとめ,小説

Posted by GUN